異文化を理解するために、知っておくべき看護理論家レイニンガー

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こんにちは!うさみみです🐰

「レイニンガー.M.M.Leininger」って知ってますか?

文化を考慮した看護を提唱した有名な看護理論家です。

今日はこの方について紹介したいと思います。

こんな人に読んで欲しい
  • 異文化について知りたい
  • 外国人患者を理解した上で対応ができるようになりたい
  • 看護師としてキャリアアップしたい

 

この記事を読んで得られる成果
  • 異文化について理解できる
  • 外国人患者の文化を理解し、対応ができるようになる
  • これから多国籍になるだろう日本の医療現場でスムーズに対応ができる

 

国際看護学をとってなかった人はあまりなじみがないかもしれません。

私は理論の話、学生の頃、好きじゃなかったんです・・

 

でも、文化について書くのに理論ってどうしても欠かせないなって思い、勉強し直してみました(*^-^*)

 

日本は同質社会と言われています。

アメリカのような多民族国家と違って、移民を受けれなかった日本では、文化の違いをあまり意識することがないんじゃないかと思います。

 

今までイスラム教のことなど記事に書いてきましたが、イスラム教じゃない人からすると礼拝をしたり豚肉を食べないってとても異質な感じがするし、理解しがたかったりします。

 

看護師の対象はさまざまですよね(^-^)

もちろん異文化とされる人々も。看護学生の時から、「対象者の背景を理解すること!」と口酸っぱく言われていますが、日々時間でする業務に追われてそのことがつい薄れてしまうことがありませんか・・?

 

私はいけないんですけどあるんです。

レイニンガーは、「異文化を理解することがケアを考える上でとても大事である」と述べています。

 

読み返すことで、改めてその大切さを感じることができました。

 

きっと、皆さんもレイニンガーを知ることで、あの時あの反応ってその人の文化からきてたんだなぁと気付いたり、これからそう感じるようになったり。

そして、きっとそ発見がよりよいケアに繋がるんじゃないかなぁと思います。(*^-^*)

 

 

マドレイン・M・レイニンガー(Madeleine M Leininger)

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略歴

・1925~2012(87歳で亡くなる)

アメリカ看護学者。「文化を理解した看護」を提唱した有名な看護家

・1950年ベネディクト大学で生物学で学士

・1954年アメリカトリック大学で精神看護学で修士号を取得、その後ワシントン大学大学院で文化人類学などを学ぶ。

・代表的な著作は、『レイニンガー看護論 文化ケアの多様性と普遍性』で、看護における文化的な差異、つまり文化、習俗、宗教などの違いにおける健康、羞恥、死生観などの相違を看護ケアの中で考慮しつつ、看護計画や健康教育を考えていくという視点は、民族看護学とかエスノ中心的看護と呼ばれる。

サンライズモデルという、文化ケアの多様性と普遍性を説明する看護モデルを構築した。

 

レイニンガーが理論付けた異文化看護

レイニンガーは、入院している様々な国籍の子供たちが、日常の中で違った欲求や仕種をするのをみて、文化が異なるからではないかと考えたのです。

 

そこから、文化人類学を研究して文化の概念を看護に取り組み、看護師が患者さんの文化的アイデンティティを考慮して、その文化特有の考え方や接し方を知って看護をするかしないかで、看護によって違うがでるということを主張しました。

 

異文化看護の研究では、民族看護学という人類学に基づいた看護独自の方法論も開発しています。

 

たとえば、子供が入院しているときに看護師は医学や看護の新しい知識や技術、病棟という生活の場、一言で言えば病院文化のなかで看護の方法を考え実践しがちです。

 

しかし、そうした専門的ケアだけではなく、母親は自分の育ってきた集団の中で身に付けてきた価値観で生活しますし規範を持っているので、それに目を向ける。

 

母親の満足が得られる看護とは、もともと持っている子供への対応の仕方や看護師への欲求を、看護師は一緒に過ごす中から観察し、それをまず知るということが大事なのです。

 

母親が本来こうありたいと思ってやっていることを尊重し、それが子供に悪い影響を与えるものでなければ維持していく、危険ではないまでも医療や看護に支障をきたすような場合には変更する、子供にとって危険で生命をおびやかすような場合には再構成をする。

 

この看護の3つのパターンを調整しながら看護を提供することが母親の文化を考慮した看護ケアであり、レイニンガーのいう文化ケアなのです。

引用:https://nursing-plaza.com/interview/detail/71

 

   

文化を考慮した看護実践には3パーン

文化ケアの保持もしくは維持

ある文化背景を持つ対象者が自分の大切にするケアの信念・価値観を持ち続けることによって、自らの健康を保ち、病気から回復したり、障害や死と向き合うことができるように導くこと

文化ケアの調整もしくは取引

対象者が望むケアが、看護師が実施するケアより有意義ではないと考えられる時に、折り合いをつける

③文化ケアの再パターン化もしくは再構成

対象者がよりよい健康が得られるように、自ら生活を改善したり、修正していけるよう支援を行うこと

 

🐰国によっては、薬草や呪文で治療しますもんねー。

それで今までこれたのだったら、突然、違う方法で治療されたりケアされたりしたら抵抗があるもんね。

その人の方法を否定せず、着地点を一緒に探してやっていくってことなのかな。

 

イーミテックな見方とエティックな見方

イーミテック

その地域の内部的な視点であり、その心理状態に近づいて「なんでこの人たちはそうするのか」を考えること。

エティック

地域の外側からの視点であり、客観的・科学的に考えること

 

つまり、イーミテックな見方で人々の文化を知り、看護師の専門的なエティックの見方で捉えることが文化を考慮する上で大事なこととしている。

 

🐰「なんでこの人はそうするのか・・」かぁ。看護師は常にそのこと考えている気がしますね笑

 

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             レイニンガーのサンライズモデル

サンライズモデルとは?

・地平線の中心にある、「多様な医療システムにおける個人、家族、集団、組織」とは看護の対象となる人々。

 

・半円の中心には、これらの人々の全人的健康(安寧)が位置づけられ、ケアの表現、パターン、実践と相互に影響し合っている。

 

それが、技術的・教育的・経済的要因などの様々な社会や文化的要因や世界観に取り込まれ、また相互に影響し合っている様子が矢印で可視化されている。

 

サンライズモデル下部分には、看護ケアのあり方が示されている。

民間的システム(文化的に学習され伝承された伝統的・家庭的な知識と技能)、専門的システム(公的に教育機関で教授された教授・学習された専門的ケアの知識と技能)、そしてその中間に看護ケアがある。

 

・この図からレイニンガーが言いたいのは、上部の半円(看護の対象者の文化ケアのあり方)で、人々の健康は色んな社会文化的要因と切っても切り離せないことを示した上で、民間的システムと専門的システムを結びつけることで、文化を考慮した看護が可能となると言っている。

 

引用:系統看護学講座 看護の統計と実践 2019.1.15

 

 

🐰色んなことが合わさってその人の文化が形成されているから、看護師はそれを理解して看護をしないといけないってことなのかな。

 

その他の文化を考慮した看護の理論家たち

理論家

理論/モデル

ギガ―J.N GinferとデビッタイザーR.Davidhizar

次の6つからなる文化のアセスメントモデル

➀コミュニケーション➁空間③社会的性質④時間的思考➄環境調整➅生物学的差異

パーネル L.Purnell

次の12の視点からなる文化アセスメントモデル

➀概観/伝統週刊➁コミュニケーション③家族役割と家族関係④労働関係➄生物文化的な生態学➅ハイリスクな行動様式⑦栄養⑧妊娠・出産・育児⑨死に対する考え方⑩精神生⑪保健行動⑫保険医療従事者の概念

まとめ

アメリカって多民族国家だから異文化理解の看護学が先行して発達してきたんですねー。日本でも外国人が増えているので、異文化理解、特に看護師は外国人の健康に対する捉え方を知って看護介入をしないといけないですね。

 

今後更に注目されそうです。でも外国人に限らず自分以外の人って基本、異文化ですよね。うさみみの家庭では、卵焼きは砂糖にちょっとの塩を入れますが、友達が塩しか入れないって聞いたときにはびっくりしました。

 

砂糖を入れないと甘くないじゃん!そんなの卵焼きじゃないと思いました。でも、その子はずっとその家庭で塩卵焼きを食べてきたわけでそれが普通なんですよね。

人は自分が基準なので、自分は普通って思ってますよね。

 

だから他人のそういうのにびっくりしたり拒否反応がでるんだろうなーと思います。面白いですね☺

 

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