「海外の看護師事情が気になる人必見」地位や給与ってどうなの?

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こんにちは。うさみみです。🐰

日本の病院で働いていると、ふと海外の看護師事情ってどうなんだろと思うことがありませんか?

 

今回は、特に海外の看護師の「地位」と「給与」に着目して調べてみました。

こんな人に読んで欲しい

  • 海外で看護師として働きたいと漠然と思っている
  • 発展途上国で活動したいと考えているけど、海外の実情をよく知らない
  • 海外と比較して日本の看護師はどのような現状であるか知らない、知りたい

 

この記事を読んで得られる成果

  • 海外で看護師と働くため、具体的な計画を立てるきっけけとなる
  • 勢いで憧れて海外に行ってみたものの、「こんなはずじゃなかった・・」ということを防ぐことができる
  • 「こんな環境で頑張っている看護師もいるんだ・・自分は恵まれている、もっと頑張ろう」など感情が動かされる。

 

皆さんの中には、海外で看護師として働いてみたいなと思っているけど、

現地では周囲にどうみられるんだろ?生活はしていける?という疑問を持っていたり、

今英語を勉強してるけど、その先の目標がないと思っている人もいると思います。

 

私は、アメリカの看護師は地位が高く年収が高いというイメージがありました。

一方、日本の看護師は、世間に医師の介助者というイメージを持たれている感じがあり、給与はそこそこなのかなと感じていました。

 

実際に欧州からアジアまで海外の看護師事情を調べてみた結果、結論から言うと、

  • 欧米*1では、看護師の歴史が古く、しっかりとした地位が確立されており、尊敬される職業である。看護師の中でも資格が細分化されているためどの資格で働くかにもよるが、全体として日本の看護師より給与もかなり高い。

 

  • アジア *2では、糞尿を扱う仕事は底辺の職業だとされ、地位が低い傾向にある。

    また、給与は、国全体の平均給与を下回る場合が多い

 

ということがわかりました。順番に説明していきますね!        

 

アメリ

    USA flag near municipal building

アメリカの看護師は、医師と同等に意見を言ったり権限を持っています。

また、あらゆる業務において独立した権限を持ち、医師に相談せず自分で判断し患者に対応することが可能です。

 

勤務する病院の所在地や規模などによっても異なりますが、一人あたりの受け持ち患者数は平均4〜5人程度と少なめで、自分の担当以外の仕事をすることはまずありません。

 

そしてアメリカには、日本の正看護師と同じRegistered Nurse(登録看護師)という職の上に、「NP」と呼ばれる資格があります。

 

NPは、医師と看護師の中間職と位置づけられており、医師と同じような業務を任されます。
さらにNPは病院を開業することもできるのだそうです。その地位の高さが伺えます。

 

給与:

アメリカの看護師の平均給与:$70,000(約750万円)/年 (USニュース&ワールド・レポート)※高度看護実践看護師になれば、年収が1000万円~1300万円にあがることも。

アメリカの平均の給与:$48,672(約520万)/年 (アメリカ労働統計局(BLS))

 

 

🐰地位も給与も高いなんて、羨ましい!

 

イギリス

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イギリスの看護制度の基礎を築いたことで知られるナイチンゲールはとても有名ですね。


諸外国では、仕事よりもプライベートの時間を尊重する風潮があることで有名ですが、それはイギリスの看護師にも該当するようです。

 

労働組合を中心に、看護師の労働環境の見直しや制度の改善などを積極的に推進しており、労働者が守られているという印象が強いのがイギリス。


待遇面も日本に比べて手厚く、「看護師が病気で欠勤した場合、減給はなし」や「残業代は時給換算1.5倍~2倍を支給」などがあります。


そのため、結婚・出産しても職場復帰する看護師が多く、ワークライフバランスを実現できる職の一つとなっています。

給与:

イギリスの看護師の平均給与:33,920ポンド=約510万円/年

イギリス全体の平均:31,461ポンド=約470万円/年(引用元:The average salary (UK) for 115 different jobs)2021年

 

🐰看護師の給与は日本とイギリスもあまり変わらないですね。

 

カナダ

      flag of Canada

カナダでは看護師という職を重んじる風土があり、適正なスケジュール管理のもと、勤務時間が賃金にしっかりと反映されているそうです。


日本のようなサービス残業という概念は一切なく、日勤の場合勤務時間が午前7:30から午後3:30までと決まっていて、それ以上働くことはまずありません。


また、週5日働くと年間で4~6週間のバカンスがもらえるそうです!!

 

カナダでは看護師は人気の職業のひとつで、上位資格であるナースプロテクショナーは2019年のカナダ国内の人気職業ランキング第1位となっています。

 

給与:

カナダの看護師の平均給与:約650万円~750万円(65,000ドル~75,000ドル)/年 (LIVING IN CANADA)※ナースプラクティショナーの平均給与は約1100万円(104,000ドル)/年と高額!!

カナダの平均の給与:約600万 円(55,806.40ドル)/年 (カナダ統計局)

 

 

🐰日本の看護師の給与より圧倒的に高いですね!残業がないなんていいな!

 

オーストラリア

     flag of Australia

オーストラリアの看護師も労働条件が良く、社会的地位も高く評価されています。
しかしかなり多忙を極めるともいわれています。

 

給与は、看護系大学を卒業して年収約500万円程度。

7年目では約700万円程度だとか。


これは勤務する州や医療機関によっても異なってきますが、ボーナスや退職金というものは存在しません。

 

オーストラリアでは労働条件を良くするために、度々ストライキが起こったりするそうです。

 

給与:

オーストラリアの看護師の平均給与:約540万円($77,801)/年(indeed

オーストラリアの平均給与:約711万円($103,356)/年(indeed

 

🐰給与は、日本より少し高いなって感じかな。

 

中国

       red and white flag on pole

看護師不足が非常に深刻化している中国。

どの医療機関も人手不足から、看護師一人あたりの業務内容は相当ハードなものになっているようです。


日本で当たり前となっている患者さんの生活介助も、中国では家族が病院に泊まりこんで看護師の代わりに看護を行うというような状況です。


看護師が慢性的に不足している理由として、長時間労働や深夜勤務といった過酷な労働環境や、患者や家族から尊敬されないという地位の低さ、時には患者から暴力をふるわれることもあるのだそう。


病院そのものも中堅ポジションとなる労働力が欠乏しており、経験の少ない若い看護師がほとんどで医療技術の低下も問題になっています。

 

給与:

中国の看護師(経験年数1〜3年)の平均給与:約225万円(149,137人民元)/年

中国の看護師(8年以上の経験年数)の平均給与: 約393万円(260,402人民元)/年(SALARY EXPERT)

中国全体の平均給与:748万円/年(平均年収.com)

 

 

🐰患者や家族から尊敬されないなんて悲しい。

そーいえば、医師にはペコペコするのに、看護師には怒鳴ったり、召使のように命令する患者さんってたまにいますよね・・。

 

フィリピン

        white and brown concrete building under blue sky during daytime

アメリカの看護教育を採用しているフィリピンでは、看護師の技術レベルも高いと言えます。
また、医師が常駐していない離島や農村部では、地域に住む人々の健康管理を全て担うことになるため、縫合や処方・投薬も行います。


フィリピンの看護師事情は他国と比べると複雑です。

 

日本でもフィリピン人看護師の受け入れが始まっていますが、フィリピンの看護師は海外へ働きに出る人が多いのです。


その理由として、フィリピン国内よりも海外の先進国で働く方が賃金も良く、労働環境も整っていることが挙げられます。


海外で働くことを目指す看護師は年々増加傾向にあります。
そのため、フィリピン国内では看護師不足が叫ばれるだけでなく、それに伴って看護師の質の低下という問題が起こっています。

 

給与:

フィリピンの看護師の平均給料:約8万円(3万7000ペソ)/月(Average Salary in Philippines 2020)

フィリピンの全体の平均給料: 約11万円(5万600ペソ) /月

 

 

🐰給与は、平均を下回っています!技術が高い看護師が海外に出てしますなんで、切実な問題ですね。

 

日本にも、EPA看護師制度でフィリピン人の看護師さんが少しずつ増えているようですね。私は、まだ一緒に働いたことがありませんが、近い将来一緒に働く日もくるかもしれません。

 

インド

        flag hanging on pole

インドで看護師の地位・給与は低いです。

インドで看護師の社会的地位が低い背景には、宗教が大きく関係しています。

インドでは看護師になるのはキリスト教徒だという認識が今もあります。

 

キリスト教徒は、全体の2.3%と少ないです。

ちなみに、1位:ヒンドゥー教徒79.8% 2位:イスラム教徒14.2%となっています。(引用元:インド基礎データ|外務省 – Ministry of Foreign Affairs, Japan)

 

ヒンドゥー教では、浄と不浄という概念があります。体液や汚物に触れる機会がある看護職へのイメージは、あまりよくありません。

 

イスラム教だと、女性看護師の場合、患者が男性だった際に「見ず知らずの男性に触れる」ということがハードルとなってしまいます。

 

また、インドでは国民皆保険制度が整備されておらず、保険の加入率も低め。

そのため、公立病院では、薬代のみで受診料は無料であるところがほとんどです。

 

こうした医療事情も、看護師の給与に関係しています。

 

給与:

インドのスーパーバイザー:15000ルピーMAX(約30,000円)

インドの一般看護師:10000ルピー~(約20,000円)

インドの准看護師:5~7000ルピー(約1万~14,000円)

インドの大卒初任給は、25,000INR≒約35,200円 (引用元:平均年収.jp)

 

🐰物価が安いは安いですが、かなり給与が低いことがわかります。

 

日本の看護師の地位や給与について思うこと

       

 

私は30代になって、看護師を目指したのですが、学校に通っていた頃に同級生?

(友人は20歳くらい)の子が、サークルの悩みを打ち明けてくれました。

 

  • 「医学科は看護科にお土産は買わなくていいけど、看護科は医学科にお土産を買わないといけないルール」

 

  • 「彼氏(医学科)がお母さんに、看護師なんかと付き合うなって言われているみたいで」

と言っているのを聞いたことがあります。

そういう伝統というか、考え方って未だにあるんだなとちょっと悲しく思いました。

 

働き方改革が叫ばれている日本ですが、その有給取得率は先進国の中で最低レベル。

エクスペディアの調査によると、2018年に世界19か国を対象に行った調査で日本の有給取得率は50%と最下位だったそうです。

 

給与:

日本の看護師の平均年収:4,727,000円

日本全体の平均年収:4,673,000円(引用元:看護師の年収、国税庁

 

 

🐰看護師の給与は一般的な平均給与より高めではありますが、夜勤や長時間労働をしていることを考えると決して高くはないと感じます。

 

まとめ

いかがでしたか?

この記事をみて、もし海外で看護師として働いてみたいなって思えたら、英語力は必須です。

 

もし、英語が苦手だけど海外に行きたいなって思う人は、毎日1つでいいので英語フレーズを口に出してみて下さい。

 

人間は、脳科学的に口に出したものしか理解ができないようになっているそうですよ!

 

状況的に、会話をする機会がないという方はオンライン英語がおすすめです!

私は、スムーズにやり取りができた時にうれしくて、もっと英語を頑張ろう!と思いました。

 

そして、今はちゃんと習慣になっています。

一緒に頑張りましょう(^^♪

 

今日の大事なこと

STEP1: 英語を声にだしてみる

STEP2: 英語を習慣にする

 

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*1:欧米とは、広義にはヨーロッパ州アメリカ州を指す。

*2:アジアとは、ヨーロッパを除くユーラシア大陸全般を指すが、政治的・経済的立場の違いにより様々な定義がなされる場合がある。